SAHIB SHIHAB AND THE DANISH RADIO JAZZ GROUP

SAHIB SHIHAB AND THE DANISH RADIO JAZZ GROUP

強烈なインパクト。デンマークのOKTAV盤、サヒブ・シハブが復刻！！心待ちにしていたファンはもちろんのこと、初めて聴かれる方も1965年収録の鮮烈な音源に驚かれ、魅せられるのではないだろうか。

強烈なインパクト。曲を浴びていくうちに、頭の中で自ずとストーリーが展開されていくほどの……。冷たい雨が落ちる夜の街。闇に潜む黒い組織。疾走。そして追跡。私には、そんな映像が浮かんできた。

デンマーク、Oktav盤の復刻。1965年の録音だという。時空間を飛び超えて、Sahib Shihab Worldへと一気に引き込まれてしまう。Erik Moseholmの解説によると、Tr.1“Di-Da”は、この２音節の１音目“Di”にアクセントとスタッカートをつける、そんな発音の面白さを表現したものだという。なるほど、その小刻みな2音が掛け合ってこだましている。Tr.2は、後半部分に登場するトランぺットの低音が、体にこびりついて離れない。Tr.3は、Ｃマイナーの音の階段を駆け上がっていく間に、ドラムソロを挟むことで、こんなにも劇的に仕上ってしまうのかと、うなってしまう。Tr.5の掛け声で始まるライヴの雰囲気がすごくいい。Tr.6は朝の新しい風をきって歩くような、爽快なメロディ。ヨーロッパのクラブシーンにおいては、ここ数年、Sahib Shihab人気がおこって若者を虜にしているそうだ。そして、日本でも澤野工房から再び……。

一足先に発売されたレコードの評判はかなりのもの。そしていよいよCD化。心待ちにしていたファンはもちろんのこと、初めて聴かれる方もその鮮烈さに驚かれ、魅せられるのではないだろうか。私がそうだったように。