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Atelier Sawano

BLUE BOGEY (LP) - WILTON GAYNAIR

BLUE BOGEY (LP) - WILTON GAYNAIR

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BLUE BOGEY  (アナログ盤)

ウィルトン・ゲイナー

Release Date : 04/30/2009
Product Number : TAP25
Recording : 1959
Format : LP 12inch
Note : TEMPO原盤(イギリス)/ mono / 重量盤

蒼空を穏やかに羽ばたく翼のように……。ジャマイカを飛び立ち、イギリスに舞い降りたテナー・サックスの名手、幻のリーダー作が新たな感動と共に登場!

*本作品ライナーより抜粋*

A-1『Wilton’s Mood』はその親しみ易い独特なメロディーから、彼の実力が一聴して理解できる程、彼の作曲のセンスが際立っている。アドリブは一変して時に激しく、時に優しくそのエモーションをテナーに叩き込み、見事に歌いきっている。Terry Shannonがかつて無いほどの味わい深い素晴らしいソロをとる。誰もがこの一曲でこの盤の虜になってしまうほどの名演である。A-2はピアニストのTerry Shannonの愛娘の名である『Deborah』だ。ここでは、名盤生成の条件である、2曲目にバラードをもって来てこのアルバムの価値を一層高めている。バラードプレイにおけるここでのWilton Gaynairはそのハーモニーの探求を結実させた一曲に仕上げている。A-3『Joy Spring』はご存知クリフォード・ブラウンの曲。アレンジが光り輝く彼の多面さが出た演奏である。演奏時間も9分と長いが、それを感じさせないほど、彼の黒さが色濃く出たインプロに脱帽だ。

B-1『Rhythm』は正に偶然の産物。練習用トラックとして録音されたが、激しいKenny Napperのベースのビートに乗りいきなりアドリブにはいる急速調のナンバーだ。エディー・ロックジョー・デイビスにもたとえられる彼の真っ黒いソロがビンビンにはじけ、そのテクニックに聴き入ってしまう渾身の一曲だ。B-2『Blues for Tony』は12小節のブルース。Napperのベースにもたれ、Shannonのファンキーなピアノが心地よい。2コーラス後、Gaynairが何とも形容しがたい、アンニュイな絶妙な入りをする、ここが聴きどころだ。B-3はカーン作の『The Way You Look Tonight』、彼はこの曲を好んで演奏した様だ。『Africa Calling』でも演奏している。彼の残した録音にはこうしたスタンダードが極端に少ない、演奏嫌いなわけではないだろうが、スタンダードにおけるアプローチも、もっと見せて欲しかったが……。

最後になるが、このアルバムには収録されていない同一のセッションが存在する。それは『Gone with the Wind』。TEMPO・EXA103のEPの中に収録されている。皮肉にもこのEPはTEMPOの最後の商品として1961年3月に発売された(JasmineCDには収録)。この素晴らしい復刻盤が皆さんの愛聴盤になることを信じて!

Text by 足立 豪樹

FEATURED ARTISTS
Wilton Gaynair : tenor sax
Terry Shannon : piano
Kenny Napper : bass
Bill Eyden : drums


TRACKLIST
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