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Paris Jazz Corner

ÉCOUTE - PHILIPPE PETIT

ÉCOUTE - PHILIPPE PETIT

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ÉCOUTE

フィリップ・プティ


Release Date : 06/20/2007
Product Number : PJCP222014
Recording : 1979
Format : CD

時にはスリリングに、時にはのびやかに、またクラシカルに透明感一杯に歌うフィリップ・プティの演奏にはギター・ジャズの魅力が一杯。ピアノ・トリオが大好きなあなたにもきっと気に入ってもらえる逸品です。

今思い返すと、CDというメディアはバブルとともに登場したのだ。1980年代初頭のことだ。世界を経済的な物語と見る歴史観によればそこからの10年間が「日本の時代」だった。「ふるさと創生一億円」。一体あれは何だったのだろう。そのころはアナログ・ディスク(というか単なる「レコード」なんだけど)とCDが店頭に混在していた。そう、アナログとしての新録音がまだあったころだ。過渡期を乗り切るのには体力がいる。メジャーな会社の新作はアナログとCDの二本立てになっていった。小さいカンパニーや自主製作だとそんなことは無理だ。だから、少数プレスのアナログとしてだけ世に出て、瞬く間に市場から姿を消した作品はそのころ山とあったはずだ。いくら内容があっても評価の対象になりようがない。

Phillipe Petitというフランス人ギタリストの、通称「ディスク・ルージュ(赤いレコード)」と呼ばれた美しいジャケットを持つ作品もそういう道を辿っていった。今回、その音源にのちの録音もプラス、リマスタリングしたものが初めてCDとして世に出ることになった。ギター+ピアノ・トリオが基本的なフォーマットだが、ソロありデュオありとヴァラエティに富み、しかも様々なギタースタイルを楽しませてくれる。愛すべき佳作という言葉を素直に献呈したい一枚だ。

ピアノ・トリオを中心に聴いておられて「ギターはちょっと……」という方にも是非これは試していただきたい。何につけ食わず嫌いは損なもの。試食にはどれがいいか。Tr.4はどうだろう。ね?いつでもそばに置きたい音でしょう。少しクラシカルで透明な響き。ピアノ・トリオばかりがそうなのではない。これもまた「サワノの音」なのです。

Text by 北見 柊

FEATURED ARTISTS
Philippe Petit : guitar
Michel Graillier : piano
Dominique Lemerle : bass
Aldo Romano : drums

TRACKLIST
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