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Mélisse

IN VIVO - trio viret +

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IN VIVO
トリオ・ヴィレ・オーグメンテッド

Release Date : 04/22/2021
Product Number : MEL666033
Recording : 2021
Format : CD(3面紙ジャケット仕様)+ 16ページブックレット付き

再び降臨した「至上のトリオ」。緊張感と美しさに溢れた超ハイレベルのインタープレイ。VIRET TRIOを超えられるものは、TRIO VIRET+のみ。

結局、世の中は不公平に出来ている。何にスポットライトが当たり、それがどう評価されるのかについては、フェアである、ということは原則あり得ない。殊に昨今のような情報化がなされるようになると、情報発信の段階で、そもそも何が取り上げられるかということについて、大きなバイアスが働く。世間の狭いジャズで、ロビイングもないだろうが、Robert Glasperの新作なら何でも取り上げられる、といったような事はどうしようもなくある訳だ。何が言いたいのか?本当に評価されるべきが、まま置き去りにされる、ということだ。

今回、澤野工房が取り上げたのはJean-Philippe Viretの新作だが、サワノが彼のアルバムを最初にリリースしてから実に20年以上が経過していることに驚いた。時日の飛び去る速さに驚き、その間、この類稀なアーティスト(達)とその音楽が、まともに評価されてこなかった事実に驚く。本邦初登場時のアルバムConsiderationsの段階で、既にその完成度は瞠目するしかないものだった。楽曲そのものとソロの有機的結合、演奏者が一体となって、「作品としての演奏」を作り上げる様は、それまでのピアノ・トリオの歴史を呑み込みながら、更に一歩先んじた極北の音楽だ、と、筆者には思えた。しかし、それに相応しい評価に彼らが浴してきたとはとても思えない。新作は、Viretが組んで来た二つのトリオ(dsのみが入れ替わった歴史だが)がひとつになり、あるいはそれぞれに、かつてのマテリアルも含めて演奏した、言わば集大成的作品だ。

彼らのみが為し得る、ひりつくような美しさと緊張感をたっぷりと味わえる。是非お聴きになり、「真に評価されるべきもの」を体感していただきたい、と願うものだ。

Text by 北見 柊

FEATURED ARTISTS
Jean-Philippe Viret : bass
Edouard Ferlet : piano
Fabrice Moreau : drums

Antoine Banville : drums

TRACKLIST
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